挫折・逆境をのりこえながらコメディエンヌとして成功する女性を描いた涙と笑いにあふれるドラマ

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Marvelous Mrs. Maisel

 

サンディエゴからこんにちは!

英語コーチ しおはまなおこです。 

 

映画/ドラマ/洋書を活用して、英語を楽しく味わうヒントをお伝えしています♪

 

今回ご紹介するのは、アマゾンプライムのオリジナルドラマ「マーベラス・ミセス・メイゼル」です。

 

舞台は1950年代後半〜60年代のNY。人生の計画どおりに結婚して、幸せな専業主婦だったユダヤ人女性のミッジが、ひょんなことからコメディエンヌ(お笑いの女性ピン芸人)として独り立ちすることになるコメディです。ゴールデングローブ賞やエミー賞を総ナメにした傑作ですよ〜!

 

【作品情報】

 

邦題:マーベラス・ミセス・メイゼル

原題:The Marvelous Mrs. Maisel

製作年:2017〜2023年

長さ:5シーズン、全43話

ジャンル:コメディ、女性の生き方

製作総指揮+脚本:エイミー・シャーマン=パラディーノ「ギルモア・ガールズ」

主演:レイチェル・ブロズナハン、アレックス・ボースタイン

必ず最後に"Thank you and good night!といって両手を上げるミッジ。
(このページの画像はすべて©Amazon)

 

【あらすじ】

 

1950年代後半〜60年代前半のニューヨークが舞台。ミセス・メイゼルことミッジは裕福なユダヤ人家庭に生まれ育ち、夫ジョエルと幸せな家庭を築いている専業主婦です。2人の幼い子供がいますが、同じマンションの上階に両親が住んでいるため、いつでも預かってもらえるという恵まれた環境。

ビジネスマンである夫ジョエルはスタンダップコメディで成功するという夢があり、時々ステージに立っています。ある夜、ジョエルのネタがすべってしまい、ミッジと大ゲンカに。ジョエルは秘書との浮気を告白して家を出て行ってしまいます。

やけ酒を飲み自暴自棄になったミッジは、ジョエルがいつも立っていたステージに上がり、酔った勢いで話した自虐ネタで大ウケ!(下の画像がその夜の姿)

ミッジの才能を見込んだスージーは、マネージャーとしてミッジを売り込み始めます。

理想を絵に描いたような家庭を築いていたのに、一夜にしてそれが崩壊。それからのミッジの人生は、文字通り波乱万丈です。まずは生計を立てるためにデパートの売り子になり、夜はコメディエンヌとしてステージに立ちます。ステージに立っていることを言ったら両親は卒倒しそうなので、内緒にしたままコメディエンヌとしての技を磨きます。


大スターの前座に大抜擢されたと思ったら、突然解雇されるという不運に見舞われます。まさに山あり谷ありのジェットコースター。ストリップ劇場の前座をつとめるなど不遇の時代も長いです。絶望して落ち込んで、ジタバタしながらスージーと二人三脚で前に進むミッジを応援せずにはいられません。

 

固い絆で結ばれているスージー(左)とミッジ(右)

 

【場面の説明】

 

最終話の一番の見せ場である4分トークの一部をご紹介します。「女のくせに」「女だてらに」という言葉が必ず先にくる時代。そんな窮屈な世の中をたくましく生きているミッジの真骨頂が凝縮されています!


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I want a big life. I want to experience everything. 


私は思う存分に生きたい。あらゆることを経験したいと思ってる。

 


I want to break every single rule there is. They say ambition is an unattractive trait in a woman. Maybe. 


世の中のあらゆるルールを破りたいわ。野心を持つ女は魅力的じゃない、と人は言うかもしれない。

 


But you know what's really unattractive? 


でも本当に魅力的じゃないことが何か、知ってる?

 


Waiting around for something to happen. 


何かが起きるのを待つだけの人生よ。

 


Staring out a window, thinking the life you should be living is out there somewhere but not being willing to open the door and go get it. 


窓の外を眺めてるだけ。どこかに理想の人生があるはずだと思いながらも、自分で扉を開いて手に入れようとしない。

 


Even if someone tells you you can't.


だれかにムリだと言われようと、チャンスは自分でつかみに行かなきゃ。

 


Being a coward is only cute in The Wizard of Oz.


臆病者がかわいいのは「オズの魔法使い」の中だけ。


Read more at: https://tvshowtranscripts.ourboard.org/viewtopic.php?f=866&t=63261

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このドラマでは、ミッジの周りの人たちも自分らしい生き方を模索して変化していきます。一度きりの人生をどう生きるかを考えるきっかけになるかもしれませんよ。

 

 

【解説】

 

They say ambition is an unattractive trait in a woman. Maybe.


野心を持つ女は魅力的じゃない、と人は言うかもしれない。

 

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trait は【特徴、特性、特質】という意味です。
性格の特徴 (personality traits)、身体上の特徴 (physical traits) という組み合わせでよく使われます。


時間があったら、personality traits examples/physical traits examples でググってみてください。たくさん種類がありますよ。


短いけど意外と知らない人が多い単語です。「女性としては魅力的でない特徴」というセリフで使われていた、と記憶してくださいね。

 

 

ミッジ(左)とお母さんローズ(右)が避暑地キャッツキルを訪れている場面

 

【Naokoの独り言】

 

このドラマのみどころの1つは1950〜60年代のファッション。ミッジはいつもエレガントな服装で、帽子やバッグもすべてコーディネートしています。お母さんのローズも同じです。とても華やかで、ファッショナブル。この時代は、アメリカが第二次世界大戦に勝って政治的にも経済的にも繁栄が続いた時代なんですよ。

 

ユダヤ人社会における、いろいろなルール、しきたり、習慣も興味深い。東海岸に住むユダヤ人にとっては、キャッツキルという場所が夏の避暑地の定番だということも初めて知りました。


特に面白いと思ったのが、当時の女性たちの美容習慣。こんな記事があったので興味があったらどうぞ。

1950s Beauty Trends in The Marvelous Mrs. Maisel

 


 

【英語ワンポイントレッスン】

 

They say ambition is an unattractive trait in a woman. Maybe.


野心を持つ女は魅力的じゃない、と人は言うかもしれない。

 


  

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

Naoko Shiohama

 

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人生は楽しんだものがち!

英語も楽しく習慣にしましょう♪

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P.S.コロナ禍をはさんで作られたため、最終シーズンは、なんとなく駆け足だったような印象。でも、ミッジが大スターになるきっかけとなったのが今回ご紹介した4分のステージだったので、最後の最後でものすごく感動しました!

 

【関連ブログ記事リンク】