blog image

習慣の神ジェームズ・クリアに教えてもらったこと

December 01, 20238 min read

こんにちは!

脳科学Englishトレーナーのしおはまなおこです。

今回のテーマは「習慣」についてです。

先日、女子の高校野球選抜チームと、イチローや松坂選手たちが対戦する試合を見ました。私は野球選手ではイチローが大好き。ストイックに努力を続ける姿に憧れています。


彼の言葉で好きなのが

小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています

というもの。


やっぱりそうだよね〜、と深くうなずいてしまいます。


努力を続けるのが大事なことはわかっているけど、モチベーションが続かなくて挫折してしまうことは多いです。

私も日本にいたころは手当たり次第、英語教材を試して三日坊主だったことがありました。


習慣を身につけるにはコツがいりますが、いったん身についたらあとは自動運転にできます。無意識レベルまでもっていけばこっちのもの!


私がボキャブラリーを増やす習慣を無意識レベルにできた理由はジェームズ・クリアが書いた本"Atomic Habits"を読んだからです。和訳本のタイトルは「ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣」。習慣をいかにスムーズに生活に組み込むか。彼が説く方法すべてが納得できたんです。

Atomic Habits


別の記事で紹介した脳トレのジム・クイックは5歳のときに頭にケガをしましたが、ジェームズ・クリアも高2のとき、とんでもない事故にあいました。野球の練習中誰かが放り投げたバットがまちがって彼の顔面を直撃!その一撃で鼻は折れ、頭蓋骨にはヒビが入り、両目の眼窩が粉々になったのです。

引用しますね(和訳は私の抄訳)。

As my classmate took a full swing, the bat slipped out of his hands and came flying toward me before striking me directly between the eyes. I have no memory of the moment of impact. The bat smashed into my face with such force that it crushed my nose into a distorted U-shape.

 (クラスメートがフルスイングしたバットがぼくの顔めがけて飛んできた。眉間に直撃した瞬間は覚えていない。ものすごいスピードだったので、ぼくの鼻はUの形に凹んだ)

 

In a fraction of a second, I had a broken nose, multiple skull fractures, and two shattered eye sockets.

 (ほんの一瞬で鼻は折れ、頭蓋骨には無数にヒビが入り、両目の眼窩が粉々になった)

想像するだけで怖いですね。その情景が目の前に浮かぶくらいビビッドな表現です。

 

特に sh の音をふくむ動詞「smash(粉々になる、粉砕する)」「crush(押しつぶす、打ち砕く)」「shatter(粉々に割る)」 が、骨が粉々になる音をイヤでも響かせます。

 

さらにすごい描写がこちら。 

 

...  the act of blowing my nose forced air through the fractures in my eye socket and pushed my left eye outward. My eyeball bulged out of the socket, held precariously in place by my eyelid and the optic nerve attaching my eye to my brain.

(鼻をかんだら眼窩のヒビから空気が入って左目が前に押し出されてしまった。ぼくの左目は眼球と脳をつなぐ眼神経とまぶたのおかげで、かろうじて転がり落ちるのをとどまった)

 

precariously(かろうじて)」という副詞は、今こうして記事を書きながらあらためて脳に焼きつけた言葉です。

なんとか一命をとりとめ、そこからゆっくりと回復し、リハビリを始めます。そのリハビリの過程で小さな努力の積み重ねこそが驚くべき結果を生むことを実感したんですね。

さまざまな試行錯誤を繰り返し習慣づけに効果のある方法をまとめたのが"Atomic Habits"です。


この本で一番心に響いたのが

1% better every day

という考え方。他人と比べるのではなく昨日の自分より1%成長する、というマインドセットです。

1日24時間は1440分。その1%は14.4分=15分です。だから1日15分の習慣を続ければ

1% better every day を実行できるのです。


英語をやらなきゃ、と思う気持ちが空回りして、もしあなたが立ちすくんでいるとしたら、小さなことから始めてみましょう。


脳科学者の池谷裕二さんは著書「記憶力を強くする」でこう書いています。

ものごとの習得において、もっとも大切な心得は「努力の継続」であることがわかります。努力を続けて初めて報われるわけです。ですから、なかなか結果が現れないからといって、すぐにあきらめてはいけないのです。

(中略)

こうした成長パターンを示すのが脳の性質なのです。たとえ効果が目に見えなくとも、使えば使った分だけ着実に、能力の基礎が蓄積されていくのです。

引用おわり


効果がすぐにあらわれないのはじれったいですが、脳はそういうものだと割り切って、淡々と続ければいいだけのこと。


今回紹介したAtomic Habitsを1日15分、英語で読んでみるというのもいいですね!彼の英語は、シンプルでわかりやすいですよ。


個人的には彼の声が好きなので、私は断然オーディオブック派なんですけどね!

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

 Happy learning!

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

人生は楽しんだものがち!

英語も楽しく習慣にしましょう♪

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

英語習慣英語学習継続
blog author image

Naoko Shiohama

脳科学Englishトレーナー。TESOLの資格を持つ英語を教えるプロ。2009年からサンディエゴ在住。アメリカ生活の経験と知恵+脳の仕組みを活用した記憶術+映画とTVドラマへの情熱をオンラインコースに注ぎ込んでいます。慶應大学文学部卒(英米文学専攻)。元字幕翻訳家。

Back to Blog