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第2次世界大戦中に実在した女性だけのプロ野球リーグを描いた映画「プリティ・リーグ」

October 24, 20237 min read

 

サンディエゴからこんにちは!

英語コーチのしおはま なおこです。

 

映画/ドラマ/洋書を活用して、英語を楽しく味わうヒントをお伝えしています♪

 

今回ご紹介するのは、第2次世界大戦中に実在した女性だけのプロ野球リーグを描いた「プリティ・リーグ」です。

 

トム・ハンクスが飲んだくれの監督役ですが、やっぱりいい味出してます。ドティ役ジーナ・デイビスのキリッとしたアゴのラインも、マドンナとスージー・オドネルのハチャメチャぶりも楽しい作品。

a league of their own

© Columbia Pictures

 

【作品情報】

 

作品名:プリティ・リーグ(原題:A League of Their Own)

1992年、128分

ジャンル:スポーツコメディ

監督:ペニー・マーシャル

主演:ジーナ・デイビス、トム・ハンクス、マドンナ

 

【あらすじ】

 

舞台は第二次世界大戦中のアメリカ。メジャーリーグの選手たちが兵士として戦争にかりだされ、プロ野球の存続があやぶまれていました。そこで浮上したアイデアが、女性だけのプロ野球チームを作ること。アメリカ全土にスカウトマンを派遣し、才能ある女性選手たちを集めます。実話を題材にした作品。

 

© Columbia Pictures

【場面の説明】

 

チームのまとめ役でありスター選手のドティ(ジーナ・デイビス)は、夫のボブが戦争から戻ってきたため、チームを離れてオレゴン州に戻ることにします。元名選手だけど今は酒に溺れている監督のジミー(トム・ハンクス)が、車で出発しようとしているドティに話しかけるシーン。

 

 

ジミー:Taking a little day trip?

日帰り旅行かい?

 

ドティ: No. Bob and I are driving home to Oregon.

いいえ、ボブと私はオレゴンに戻るの。

 

ジミー:I really thought you were a ballplayer.

あんたは本物の野球選手だと思ってたんだけどな。

 

ドティ: Well, you were wrong.

あなたの思い違いね。

 

ジミー:Was I?

そうかな。

 

ドティ:Yeah. It is only a game, Jimmy. It's only a game, and I don't need this. 

たかが野球の試合よ。私には必要ないわ。

 

I have Bob. I don't need this. I don't.

私にはボブという夫がいる。野球は要らないの。

 

ジミー:I gave away five years at the end of my career to drinking. Five years.

オレは野球人生の終りの5年を酒で台なしにした。5年もだよ!

 

There isn't anything I wouldn't give to get back any one day of it.

ムダにしてしまった日を取り戻すためなら、何だってする。

 

ドティ:Well, we're different.

私とあなたは違うのよ。

 

ジミー:That's chickenshit! You wanna go home and make 100 babies, great. I can't tell anyone how to live.

そんなのウソだ!オレゴンに戻って子どもを100人産みたいなら産めばいい。あんたの生き方に指図はできないよ。

 

But sneaking out like this, quitting… You'll regret it for the rest of your life.

でも、こんなふうに逃げ出すなんて。きっと一生後悔するぞ。


Baseball is what gets inside you. It's what lights you up. You can't deny that. 

あんたは心から野球が好きだ。プレーするのが楽しいってことは否定できないだろ?

 

ドティ:It just got too hard. 

私には荷が重すぎるのよ。

 

ジミー:It's supposed to be hard.

プロ野球ってのは、つらいもんだ。

 

If it wasn't hard, everyone would do it. The hard is what makes it great.

カンタンだったら誰にでもできる。つらくて大変だからこそ、やる価値があるんだ。

 

© Columbia Pictures

 

【解説】

 

It's supposed to be hard.

プロ野球ってのは、つらいもんだ。

 

「be supposed to〜」は日常会話でしょっちゅう使われます。大きくわけて3つのニュアンスがあります。

 

  1. 期待や予定のニュアンス

  2. 「一般的に~するもの」というニュアンス

  3. 規則やルールで「~するはず」のニュアンス

 

今回のフレーズは2の【一般的に〜するもの】というニュアンスです。プロ野球選手としてやっていくのがたいへんなものだ、ということは一般的に知られていますからね。

 

1【期待や予定のニュアンス】の例:

 

What am I supposed to do?

オレにどうしろっていうんだ?

(映画「ラ・ラ・ランド」より)

 

3【規則やルールで「〜するはず」というニュアンス】の例:

 

You are not supposed to smoke here.

ここでタバコを吸ってはいけません。

 

【Naokoのひとりごと】

 

遠征移動中のバスで、ジミーとドティはかなり打ち解けて話をしてきました。ドティは全米屈指の捕手でありチームのまとめ役。抜けられたらワールドシリーズに勝てないかもしれない。その才能をあっさり捨てて、夫を支える妻に戻るなんてもったいない、というのが監督としての気持ち。そして女性としてのドティにひかれているジミーが、男として行ってほしくないと思っているのが伝わってくるシーンでした。

 © Columbia Pictures


 

【英語ワンポイントレッスン】

 

 It's supposed to be hard.

プロ野球ってのは、つらいもんだ。

 


 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

次回もどうぞお楽しみに!

 

Naoko Shiohama

 

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人生は楽しんだものがち!

英語も楽しく習慣にしましょう♪

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P.S.スカウトした選手たちにテーブルマナーやエチケットを教えるシーンが面白いです。当時の「女性はこうあるべき」という考え方がよくわかります(野球のユニフォームはミニスカートだし!)。女性の生き方について考えさせられる映画です。

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Naoko Shiohama

脳科学Englishトレーナー。TESOLの資格を持つ英語を教えるプロ。2009年からサンディエゴ在住。アメリカ生活の経験と知恵+脳の仕組みを活用した記憶術+映画とTVドラマへの情熱をオンラインコースに注ぎ込んでいます。慶應大学文学部卒(英米文学専攻)。元字幕翻訳家。

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