サンディエゴからこんにちは!
元字幕翻訳家の英語コーチ しおはまなおこです。
映画・ドラマ・洋書を通じて、英語を楽しく味わうヒントをお伝えしています♪
今回は、自分の意見をいうときの前置きとして使える英語フレーズをご紹介します。
Common American Phrases in Everyday Contexts の定義はこれ:
a phrase added to a piece of information suggesting that the information may or may not be useful
私がぴったりくると思う和訳は:
私の個人的な意見にすぎないけど
いちおう言っておくけど
役に立つかわからないけど
大したことじゃないけど
すべて語尾に「〜けど」がついているところがポイント。ほんとうは自信を持っている意見でもエラそうに言いたくない、ひかえめなニュアンスで伝えたいときに使えます。かたい言葉でいえば「愚見ですが…」となりますね。
ドラマ「ブレイキング・バッド」に出てきました。
高校で化学を教えているウォルトは肺がんで余命いくばくと診断されます。残された家族のため、化学の知識を生かして覚醒剤を作って大金を稼ごうとするドラマ。
ウォルトの義弟ハンク(妻の妹の夫)は、なんと麻薬捜査官!裏のビジネスを、いつも身近にいるハンクに気づかれやしないか、というのがこのドラマのハラハラドキドキポイントであります。
ウォルトは覚醒剤をつくるために、授業で使う器具を学校から無断で持ち出していました。ハンクがガサ入れした麻薬製造現場にあった器具が、ウォルトの化学備品室からのものと判明。ハンクは過去に犯罪歴のある学校の用務員ヒューゴを容疑者として逮捕します。
ヒューゴがパトカーに乗せられるのを呆然と見ているウォルトとハンクの会話。
Walt: I mean, for what it's worth, Hugo just doesn't strike me as a thief.
ウォルト:こんなこと言ってもしょうがないけど、ヒューゴが泥棒だとは思えなくてさ。
Hank: Yeah, well, nothing personal, Walt, but you wouldn't know a criminal if he was close enough.
ハンク:まあ、気にすんなって。犯罪者ってのは近くにいると気づかないもんさ。
このセリフは実に皮肉たっぷり。だってハンクの目の前にいる義兄のウォルトが真犯人なんですから!家族でなければハンクも真っ先にウォルトを疑うはずですが、この時点では義兄のウォルトをツユとも疑っていません。
下の写真の右がウォルトで左がハンク。ふたりともかなり強面(こわもて)、いや、強頭(こわあたま?)。
そんなにしょっちゅうではないけれど、映画やドラマにもよく出てきます。テキスト(日本語でのチャット)だとFWIWと略されるくらい、ふだん使いの前置きフレーズ。
かどが立たないように語調をよわめたり、やわらかくする表現というのはコミュニケーションの潤滑油ですね。実に興味深い。私はまだ、このフレーズを実際に会話で使ったことはないですが、いつか使ってみたいな!
いかがでしたか?
映画やドラマにでてきたら「あっ!」と気づいてくださいね。
For what it's worth, Hugo just doesn't strike me as a thief.
こんなこと言ってもしょうがないけど、ヒューゴが泥棒だとは思えなくてさ。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
次回もどうぞお楽しみに!
Naoko Shiohama
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英語も楽しく習慣にしましょう♪
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©2024 Naoko Shiohama